本日、9月15日の06:57に北朝鮮がまたしてもミサイルを発射し、北海道上空を通過させた。飛行距離は3,700kmと報じられグアムを射程に入れたものと言われている。これは先日の国連決議への反発と対抗の意思を明確に表明している。
私見では北朝鮮への制裁は、核ミサイルの開発を妨害する一定の効果はあるだろうが、開発を止めさせることは不可能だ。プーチン大統領が言った「北は草を食べてでも核開発を進めるだろう」というのは真理を突いている。
前回述べたとおり、私は中国ないしロシアによる金正恩委員長の強制亡命の実行が最も得策だと考えている。金正恩体制のままで国際社会と強調する国に変わることはまず不可能である。
日本は中、露に対して「このままでは危機は高まる一方である」「我が国の核武装論議も現実味を帯びる」と説得することで、彼らの実力行使を促すという外交戦略を展開してはどうであろう。
金正恩体制を終わらせるのに全面戦争以外の望ましいプロセスとしては、
①北朝鮮内部からの民主化クーデター
②強制亡命
③暗殺ないし斬首作戦
があげられる。①が最も望ましいが、これまでの経過と彼の国の人々のメンタリティーから見ると難しい。病気でいえば①は自然治癒、②は内視鏡手術、③は開腹手術と例えられようが、数字の順に危険度が上がることになる。
しかし、今手を付けなければ手遅れになってしまう。手遅れとは数十発の核弾頭搭載のミサイルが北朝鮮各地に実戦配備され、その発射ボタンを金正恩氏が握る状態のことである。そうなればアメリカの軍事力を総動員しても手を付けられなくなるであろう。
ところで一部に北の体制が崩壊すると中国、韓国そして日本にも難民が殺到して大変な問題になる、と危惧する意見があるが、そんな心配は全くないと私は見ている。この馬鹿々々しい恐怖政治が終われば、北朝鮮の人々はほとんどがもろ手を上げて喜ぶことであろう。現体制で迫害された人々の復讐による抗争ぐらいはあるだろうが、これは警察力で抑えられる程度のことである。
過去にもソ連崩壊時に日本でも「5000万人難民説」が真顔で心配されていたが、実際には全くそんな事態は起こらなかった。それまで配給に頼っていた人々がソ連崩壊とともに自分で畑を作ってジャガイモを育てたのである。
現体制の崩壊は北の人々にとって長年続いた牢獄生活からの解放であり、まともな社会を建設するスタートとなる。もし混乱や物資不足が起こればそれこそ国際社会が全力でサポートすればよい。そして、我が国にとってとても重要なのはそれによってこそ拉致被害者の帰国に大きな前進が期待できる事である。
以前から不思議なことと思っているのだが、北朝鮮問題の議論の中に、北朝鮮の民衆の人権について言及する論者がほとんどいないのはなぜだろうか。愚かな独裁者のために2,000万人の民衆が長年犠牲者となっていることを気の毒に思わないのであろうか?
日本国内での人権問題や弱者への国の対策、あるいは戦前の日本が行った内外での人権侵害についてはありもしないことまで口を極めて非難する「人権派」の人々が、どうして北朝鮮の民衆の人権が踏みにじられ続けていることを非難しないのか理解に苦しんでいる。数知れぬ民衆(拉致された我々の同胞を含む)の不幸の連続が続いていることを、他国のこととして傍観することは許されないことではないだろうか?
やはりこのような異形の体制はここまで他国への脅威となっている以上、国際社会が協調して一行も早く排除すべきであろう。
2017年9月15日金曜日
2017年9月11日月曜日
北朝鮮問題の解決策
北朝鮮の暴走が止まらない。先月8月29日の北海道上空を超えた弾道ミサイルの発射に続き、今月3日には水爆実験を強行、100数十メガトン級と推定される爆発が観測され、彼らが水爆を手にしたことがほぼ確実になった。
アメリカ主導で本日11日に国連の安保理で石油禁輸を含む過去最高の制裁決議が検討されるが、これに対して今日北朝鮮外務省「米国が考えもしない強力な行動措置を連続的にとる」という表明を発表している。
北朝鮮の過激な言辞はいつものこととはいうものの、石油禁輸の意味を考えれば現在の状況が「開戦前夜」に近づいていることは否定できない。開戦すれば日本含め大きな被害が出るからアメリカは開戦には踏み切れない、という希望的観測がある程度の勢力を持っているが、これは「平和ボケ」としか言いようがない見方である。時間が経てば危機が減少するという見通しがあればともかく、現状では時間とともに北朝鮮の核戦力は向上していくのであるから、それなら早いうちに手を打つべしというのがむしろ常識であろう。しかも、制裁を強めることは、太平洋戦争がそうであったようにむしろ暴発を誘う結果となる恐れすらあるのである。
この問題を解決する最も効果的な方策は、金正恩委員長を北朝鮮の最高指導者の地位から外すことであろう。
核戦力は現在、世界中に拡散し人類は何度でも滅亡できるだけの核弾頭を蓄積している。しかし、ヒロシマ、ナガサキの悲劇の実情も広く知られており、世界の指導者には核は抑止力としてのみ使う、という暗黙の合意が成立している。ところが、金正恩氏の言説を見ていると、彼は状況によっては本当に使うかもしれないと思わざるを得ず、少なくとも核を使うことを脅しの手段としては確実に使ってくると推測されよう。もし、アメリカが北朝鮮の核保有を認めれば、十分な核戦力備蓄のあと、たとえば日本には信じ難いほどの経済援助要請(身代金の請求)をしてくることはほぼ確実ではないだろうか。
この「指導者」は既に実兄を世界の公衆の面前で毒ガスで殺害し、実の叔父を高射砲でミンチにする、という狂気を示している。粛正された幹部は数百人とも伝わっている。すなわち常軌を逸した人物で、かつ粛正が怖くて周りは誰も直言・制止できないモンスターである。
斬首作戦という、このモンスターを取り除く作戦も準備されていると報道されているが、取り逃がした場合のリスクは瞬間に極大化する。また、捕物中にもミサイルを可能なだけ発射してくることは覚悟しなければならない。
最もリスクの少ない排除法は、斬首ではなくある日突然両脇から彼を取り押さえて、中国なりロシアに亡命させることである。これには中国かロシアがその気になり、北朝鮮内部と連絡を取りながら静かにXデーを迎えて断固として行えば可能であろう。両国はそうした「戦力」は豊富に保持している。
現状ではモンスターの扱いに中・ロも困ってきており、場合によっては自分たちにミサイルが向かってくることまで想定せざるを得ない状況である。乗れない話ではあるまい。
日本はこの際、中国、ロシアにそうした処方を取ることを要請するべきであろう。「もし、このままの危機が続くようなら、わが国も自国防衛のため、自前の核戦力保持を検討することを余儀なくされる。」と伝えることも忘れないでおこう。
アメリカ主導で本日11日に国連の安保理で石油禁輸を含む過去最高の制裁決議が検討されるが、これに対して今日北朝鮮外務省「米国が考えもしない強力な行動措置を連続的にとる」という表明を発表している。
北朝鮮の過激な言辞はいつものこととはいうものの、石油禁輸の意味を考えれば現在の状況が「開戦前夜」に近づいていることは否定できない。開戦すれば日本含め大きな被害が出るからアメリカは開戦には踏み切れない、という希望的観測がある程度の勢力を持っているが、これは「平和ボケ」としか言いようがない見方である。時間が経てば危機が減少するという見通しがあればともかく、現状では時間とともに北朝鮮の核戦力は向上していくのであるから、それなら早いうちに手を打つべしというのがむしろ常識であろう。しかも、制裁を強めることは、太平洋戦争がそうであったようにむしろ暴発を誘う結果となる恐れすらあるのである。
この問題を解決する最も効果的な方策は、金正恩委員長を北朝鮮の最高指導者の地位から外すことであろう。
核戦力は現在、世界中に拡散し人類は何度でも滅亡できるだけの核弾頭を蓄積している。しかし、ヒロシマ、ナガサキの悲劇の実情も広く知られており、世界の指導者には核は抑止力としてのみ使う、という暗黙の合意が成立している。ところが、金正恩氏の言説を見ていると、彼は状況によっては本当に使うかもしれないと思わざるを得ず、少なくとも核を使うことを脅しの手段としては確実に使ってくると推測されよう。もし、アメリカが北朝鮮の核保有を認めれば、十分な核戦力備蓄のあと、たとえば日本には信じ難いほどの経済援助要請(身代金の請求)をしてくることはほぼ確実ではないだろうか。
この「指導者」は既に実兄を世界の公衆の面前で毒ガスで殺害し、実の叔父を高射砲でミンチにする、という狂気を示している。粛正された幹部は数百人とも伝わっている。すなわち常軌を逸した人物で、かつ粛正が怖くて周りは誰も直言・制止できないモンスターである。
斬首作戦という、このモンスターを取り除く作戦も準備されていると報道されているが、取り逃がした場合のリスクは瞬間に極大化する。また、捕物中にもミサイルを可能なだけ発射してくることは覚悟しなければならない。
最もリスクの少ない排除法は、斬首ではなくある日突然両脇から彼を取り押さえて、中国なりロシアに亡命させることである。これには中国かロシアがその気になり、北朝鮮内部と連絡を取りながら静かにXデーを迎えて断固として行えば可能であろう。両国はそうした「戦力」は豊富に保持している。
現状ではモンスターの扱いに中・ロも困ってきており、場合によっては自分たちにミサイルが向かってくることまで想定せざるを得ない状況である。乗れない話ではあるまい。
日本はこの際、中国、ロシアにそうした処方を取ることを要請するべきであろう。「もし、このままの危機が続くようなら、わが国も自国防衛のため、自前の核戦力保持を検討することを余儀なくされる。」と伝えることも忘れないでおこう。
2017年7月10日月曜日
「沖ノ島」の世界文化遺産登録
「沖ノ島」が宗像神社の他の遺跡を含め世界文化遺産に登録されることになった。
遺産登録の話が出てから、マスコミでもたびたび取り上げられている。年1回の儀式以外、基本人の立ち入りを許さず、完全に女人禁制が1,000数百年守られてきた。禁を破っての昭和の学術調査で、手つかずのままの祭祀跡が発見され、8万点に及ぶ遺品が発見されすべてが国宝となっている。
海の正倉院とも呼ばれているが、4世紀に遡るとされるこの遺跡は同時代文章の残る奈良の正倉院より更に重要な歴史のメッセージが伝えられていると考えられる。
沖ノ島の遺跡と遺品が重要なのは「神道とは何か?」について物証として物語っている点である。現在の神社は一般に大きな拝殿、本殿を持ち、多くの人がそこに詣でるという形式になっている。沖ノ島も宗像大社の一部であり、海べりの辺津宮は大きな神社であり、大島の中津宮、沖ノ島の沖津宮にもそれぞれ建物が建っている。
しかし、沖ノ島の遺跡は建物ではなく、島に林立する巨岩の上の平らなところ、ないし岩陰に祭祀跡があり、遺品が残されていたのだ。いわば神道の元型がタイムカプセルに入って1,000数百年奇跡的に残されてきたのである。(辺津宮にも高宮という古代の祭祀跡と見られる遺跡がある)
沖ノ島の遺跡は、古代の神道、ひいては「日本とは何か?」を知るための貴重な遺跡である。世界の人々に知ってもらうことも重要だが、それ以上に我々日本人が自らのルーツを知るために注目しなければいけない「古代からのメッセージ」である。
遺産登録の話が出てから、マスコミでもたびたび取り上げられている。年1回の儀式以外、基本人の立ち入りを許さず、完全に女人禁制が1,000数百年守られてきた。禁を破っての昭和の学術調査で、手つかずのままの祭祀跡が発見され、8万点に及ぶ遺品が発見されすべてが国宝となっている。
海の正倉院とも呼ばれているが、4世紀に遡るとされるこの遺跡は同時代文章の残る奈良の正倉院より更に重要な歴史のメッセージが伝えられていると考えられる。
沖ノ島の遺跡と遺品が重要なのは「神道とは何か?」について物証として物語っている点である。現在の神社は一般に大きな拝殿、本殿を持ち、多くの人がそこに詣でるという形式になっている。沖ノ島も宗像大社の一部であり、海べりの辺津宮は大きな神社であり、大島の中津宮、沖ノ島の沖津宮にもそれぞれ建物が建っている。
しかし、沖ノ島の遺跡は建物ではなく、島に林立する巨岩の上の平らなところ、ないし岩陰に祭祀跡があり、遺品が残されていたのだ。いわば神道の元型がタイムカプセルに入って1,000数百年奇跡的に残されてきたのである。(辺津宮にも高宮という古代の祭祀跡と見られる遺跡がある)
沖ノ島の遺跡は、古代の神道、ひいては「日本とは何か?」を知るための貴重な遺跡である。世界の人々に知ってもらうことも重要だが、それ以上に我々日本人が自らのルーツを知るために注目しなければいけない「古代からのメッセージ」である。
2017年6月27日火曜日
藤井四段のライバルは?
14歳の中学生、藤井聡太四段が29連勝を遂げ、これまでの将棋界の記録を塗り替えた。昨日のNHKニュース9では30分近くこの話題を伝え、今日の朝日新聞一面は2/3を割いて伝えている。外国のことわざに「世界はヒーローを待っている」というのがあるが、若きスーパースターの登場は人々の心を熱くするものである。
藤井四段が大天才であることは疑いなく、順調に成長していけば、棋史に名を残す大棋士となることはまず間違いない。ただ当然、今は真っ直ぐに勝負に向っている心の姿勢が、成長とともに様々な誘惑や煩悩で迷走を起こし、壁にぶつかることもあるだろう。
今のインタビューなど見るとそんなこともソツなく超えていくようにも見えるが、人生何が起こるかわからない。順調に才能を伸ばして欲しいところだ。有象無象の「ヒイキの引き倒し」に周りの心ある大人たちも十分注意する必要がある。
さて、藤井四段のライバルは誰か?残念ながら今の棋界のオールドスターたちは、いくばくかの抵抗はするだろうが、藤井四段の軍門に降るのは時間の問題である。なぜなら「若い頃の修業が違う」からだ。これは今のスター棋士が若い頃に修行を怠った、といっているのではない。環境が違うのである。
藤井四段は将棋の研究にAIを使っているという。そしてご存知の通り、既にAIは各人に完勝するレベルに腕を上げている。すなわち、藤井四段は若いうちから神の如き先生に教えを受けているのである。プロ棋士の骨格は小、中学時代に出来上がり、それ以降は応用力で勝ち方を学ぶ。よって、若いうちに、神の如き名人(AI)の指導を受け、それを血肉にしている藤井四段に今の大人のスターたちが勝つのは極めて難しいのである。ではライバルはいないのか?ライバルとなれるのは、これからより進化するAI名人により若い時から指導を受けた子供たちの中から出てくるであろう。
それまでは藤井四段が今の大人のスターたちの壁を崩していくフェーズである。今のスターたちには「応用力」と勝負の手練手管で若きモンスターを所詮時間限定でもはね返してもらいたいところだ。
藤井四段が大天才であることは疑いなく、順調に成長していけば、棋史に名を残す大棋士となることはまず間違いない。ただ当然、今は真っ直ぐに勝負に向っている心の姿勢が、成長とともに様々な誘惑や煩悩で迷走を起こし、壁にぶつかることもあるだろう。
今のインタビューなど見るとそんなこともソツなく超えていくようにも見えるが、人生何が起こるかわからない。順調に才能を伸ばして欲しいところだ。有象無象の「ヒイキの引き倒し」に周りの心ある大人たちも十分注意する必要がある。
さて、藤井四段のライバルは誰か?残念ながら今の棋界のオールドスターたちは、いくばくかの抵抗はするだろうが、藤井四段の軍門に降るのは時間の問題である。なぜなら「若い頃の修業が違う」からだ。これは今のスター棋士が若い頃に修行を怠った、といっているのではない。環境が違うのである。
藤井四段は将棋の研究にAIを使っているという。そしてご存知の通り、既にAIは各人に完勝するレベルに腕を上げている。すなわち、藤井四段は若いうちから神の如き先生に教えを受けているのである。プロ棋士の骨格は小、中学時代に出来上がり、それ以降は応用力で勝ち方を学ぶ。よって、若いうちに、神の如き名人(AI)の指導を受け、それを血肉にしている藤井四段に今の大人のスターたちが勝つのは極めて難しいのである。ではライバルはいないのか?ライバルとなれるのは、これからより進化するAI名人により若い時から指導を受けた子供たちの中から出てくるであろう。
それまでは藤井四段が今の大人のスターたちの壁を崩していくフェーズである。今のスターたちには「応用力」と勝負の手練手管で若きモンスターを所詮時間限定でもはね返してもらいたいところだ。
2017年6月22日木曜日
統合作戦の展開 2
これについては、アメリカの作戦要旨が実は公開されている。 それによると、米中間の緊張が高まった段階でアメリカの空母や戦艦、、戦闘機などは一旦中国本土からなるべく離れる退避行動をとることになっているという。すなわち、開戦直後に予想される双方からのミサイルの打ち合いでなるべく損傷を受けないためである。
そして、ミサイル攻撃によってアメリカは中国のレーダーやGPS衛星などの「目」や、主要な攻撃設備をたたいて、攻撃力を低下させた上で、空母や戦闘機を使ってより近接した攻撃で細部を攻略していくというシナリオである。
では、アメリカ軍が一旦退避している間、日本はどうなるのか?
日本はご承知の通り、中国大陸に攻撃を加える様な装備を持っていない。すなわち、米中開戦となれば、アメリカの同盟国として中国のミサイル攻撃にさらされることも可能性としてあるが、その場合、一方的に「殴られっ放し」の状態に陥るのである。
自衛隊の立派な装備も残念ながら大量のミサイルの同時攻撃を受ければすべて簡単に鉄クズとなってしまうのである。
攻撃力を持たない専守防衛とはやはり後ろに大きな「親分」がいなければ成り立たない話なのである。
そして、ミサイル攻撃によってアメリカは中国のレーダーやGPS衛星などの「目」や、主要な攻撃設備をたたいて、攻撃力を低下させた上で、空母や戦闘機を使ってより近接した攻撃で細部を攻略していくというシナリオである。
では、アメリカ軍が一旦退避している間、日本はどうなるのか?
日本はご承知の通り、中国大陸に攻撃を加える様な装備を持っていない。すなわち、米中開戦となれば、アメリカの同盟国として中国のミサイル攻撃にさらされることも可能性としてあるが、その場合、一方的に「殴られっ放し」の状態に陥るのである。
自衛隊の立派な装備も残念ながら大量のミサイルの同時攻撃を受ければすべて簡単に鉄クズとなってしまうのである。
攻撃力を持たない専守防衛とはやはり後ろに大きな「親分」がいなければ成り立たない話なのである。
2017年6月9日金曜日
統合作戦の展開
少し前に今の憲法のことについて批判した。
これに関連して今の日本が置かれている状況が、実は如何にあやういかという話をしよう。
先日、防衛関係に詳しい、現場に近い人たちと話をする機会があった。そこで出た話題だが、中国では現在、陸、海、空軍と別に「ロケット軍」が編成されているという。そして、今の時代の戦争は、核を使わないとしても、まずお互いにミサイルを撃ち合い、要点の設備や戦力をたたき合い、それが一段落したところから陸、海、空軍の作戦が始まるという。戦国時代の鉄砲隊の役割をミサイルが担っているわけだ。
さて、それでは仮に米、中が戦う、という場合にどういった展開となるだろうか?
これに関連して今の日本が置かれている状況が、実は如何にあやういかという話をしよう。
先日、防衛関係に詳しい、現場に近い人たちと話をする機会があった。そこで出た話題だが、中国では現在、陸、海、空軍と別に「ロケット軍」が編成されているという。そして、今の時代の戦争は、核を使わないとしても、まずお互いにミサイルを撃ち合い、要点の設備や戦力をたたき合い、それが一段落したところから陸、海、空軍の作戦が始まるという。戦国時代の鉄砲隊の役割をミサイルが担っているわけだ。
さて、それでは仮に米、中が戦う、という場合にどういった展開となるだろうか?
2017年5月23日火曜日
女性宮家問題と皇統 2
よほど右翼的な人でも、「女性天皇」は駄目だと主張する人は少ないが、それが女系天皇に繋がるから反対だ、という意見は多い。
これは、今の時代に何を言っているのか、との意見も当然あるが男系天皇の歴史を守る側から言えば神武天皇以来125代、2000年超にわたって守られてきた伝統なんだから何としても守りたい、と考えるであろう。私もそう考える。
そもそも、男女平等という理念も、ここ100年以内に広まった流行思想であって、100年後にはどうなっているかほとんど予測不能であろう。そういう一時の新興宗教のドグマで、長く続いてきた伝統を壊すことは、後世から見れば文化的な蛮行と見られることもありえよう。(明治の廃仏、タリバンの文化遺産破壊など)あまり浮ついてはいけない。
しかし、である。もし男系が絶えてしまったらどうするのか?現実に悠仁様に男のお子様ができなければ現状ではあと数十年で男子皇族はいなくなってしまうわけである。どうするのか?
ここで一つの先例となるのが第26代継体天皇のケースである。(在位507年-531年)
第25代武烈天皇は日本書紀によれば若くして即位した暴虐の天皇で、妊婦の腹を裂いたり、木に登らせた人間を弓矢で射殺したりした。しかも、乱行の果てに18歳で亡くなり、跡継ぎを残さなかった。
困り果てた時の大連、大件金村は八方手を尽くして応神天皇の5世である「オトドの君」を見つけ出し福井から紹いた。そして武烈帝の姉である手白香皇女をめあわせた。(間に出来たのが欽明天皇である)
この例を先例とすれば、たとえば愛子内親王に数代前の天皇の男系の血を引く男性を迎えて入り婿とし、宮家とすればよいであろう。愛子様が男子を生まれれば皇位を継がれることに何ら問題はない。
出でよ、現代の大件金村!!
これは、今の時代に何を言っているのか、との意見も当然あるが男系天皇の歴史を守る側から言えば神武天皇以来125代、2000年超にわたって守られてきた伝統なんだから何としても守りたい、と考えるであろう。私もそう考える。
そもそも、男女平等という理念も、ここ100年以内に広まった流行思想であって、100年後にはどうなっているかほとんど予測不能であろう。そういう一時の新興宗教のドグマで、長く続いてきた伝統を壊すことは、後世から見れば文化的な蛮行と見られることもありえよう。(明治の廃仏、タリバンの文化遺産破壊など)あまり浮ついてはいけない。
しかし、である。もし男系が絶えてしまったらどうするのか?現実に悠仁様に男のお子様ができなければ現状ではあと数十年で男子皇族はいなくなってしまうわけである。どうするのか?
ここで一つの先例となるのが第26代継体天皇のケースである。(在位507年-531年)
第25代武烈天皇は日本書紀によれば若くして即位した暴虐の天皇で、妊婦の腹を裂いたり、木に登らせた人間を弓矢で射殺したりした。しかも、乱行の果てに18歳で亡くなり、跡継ぎを残さなかった。
困り果てた時の大連、大件金村は八方手を尽くして応神天皇の5世である「オトドの君」を見つけ出し福井から紹いた。そして武烈帝の姉である手白香皇女をめあわせた。(間に出来たのが欽明天皇である)
この例を先例とすれば、たとえば愛子内親王に数代前の天皇の男系の血を引く男性を迎えて入り婿とし、宮家とすればよいであろう。愛子様が男子を生まれれば皇位を継がれることに何ら問題はない。
出でよ、現代の大件金村!!
2017年5月19日金曜日
女性宮家問題と皇統
秋篠宮眞子様の婚約報道が流れ、お祝いの声がテレビやネットで多数流れている。おめでたいことである。
しかし、この報道と同時に議論がまた盛り上がってきているのが、女性宮家ないし、皇位の継承の問題だ。
今の皇室には今上陛下の直系の孫の世代としては男子は悠仁親王殿下のみで、内親王(天皇の直系で2親等以内の女性皇族)は愛子様と眞子様、佳子様しかおられない。よくぞ悠仁様がお生まれになったと言えるが、男系で繁いてきた皇室の歴史の前途に大きな不安があることは事実である。
そこで、女性宮家を創設しよう、という議論が出てくるわけだが、この意見は女系天皇を認めるという意味となる。女性天皇と女系天皇という紛らわしい言葉があり混乱する人もいると思う。女性天皇とは、まさに女性の天皇ということで、歴史上も推古天皇や持統天皇など8人の女性天皇は存在している。 これに対して女系天皇とは何かという問題だが、これは父の父の父の父の…と父の祖先をたどっても、初代神武天皇に至らない、どこかで母系を遡らないと初代に行きつかないケースの天皇という意味になる。
もし、現皇太子の後に愛子内親王が天皇となられた場合、これは(当然)女性天皇ではあるが女系天皇ではない。父をたどれば初代にたどり着くからである。ところが、そこで愛子内親王が今回の眞子様のように民間の男性と結婚されて男の子が生まれた場合、この親王は父方をさかのぼっても神武天皇には行きつかない。もしこの親王が天皇となった時は、これは男性天皇だが女系天皇になるのである。
しかし、この報道と同時に議論がまた盛り上がってきているのが、女性宮家ないし、皇位の継承の問題だ。
今の皇室には今上陛下の直系の孫の世代としては男子は悠仁親王殿下のみで、内親王(天皇の直系で2親等以内の女性皇族)は愛子様と眞子様、佳子様しかおられない。よくぞ悠仁様がお生まれになったと言えるが、男系で繁いてきた皇室の歴史の前途に大きな不安があることは事実である。
そこで、女性宮家を創設しよう、という議論が出てくるわけだが、この意見は女系天皇を認めるという意味となる。女性天皇と女系天皇という紛らわしい言葉があり混乱する人もいると思う。女性天皇とは、まさに女性の天皇ということで、歴史上も推古天皇や持統天皇など8人の女性天皇は存在している。 これに対して女系天皇とは何かという問題だが、これは父の父の父の父の…と父の祖先をたどっても、初代神武天皇に至らない、どこかで母系を遡らないと初代に行きつかないケースの天皇という意味になる。
もし、現皇太子の後に愛子内親王が天皇となられた場合、これは(当然)女性天皇ではあるが女系天皇ではない。父をたどれば初代にたどり着くからである。ところが、そこで愛子内親王が今回の眞子様のように民間の男性と結婚されて男の子が生まれた場合、この親王は父方をさかのぼっても神武天皇には行きつかない。もしこの親王が天皇となった時は、これは男性天皇だが女系天皇になるのである。
2017年5月3日水曜日
憲法記念日に思う事
本日は憲法記念日である。安倍首相は今日2020年に9条含め憲法改正したいと公表した、と報道されている。これは古代史ではなく現代の問題であるが、この機会に私の意見を述べておこう。
<護憲派と改憲派>
現行の日本国憲法については「護憲派」と「改憲派」が憲法制定以来ずっと意見対立している。気が遠くなるほどの時間と熱意がこの問題に注がれているが、なかなか「国民合意」に至らない。議論が深まっている様子も見えない。一体どうしてだろうか。
まず「護憲派」であるが、政治勢力では共産党や社民党などのいわゆる左翼、ないし革新勢力がこちら側、対して「改憲派」は自民党が中心だがこれは右派、ないし保守と呼ばれる。革新が守って保守が改めようとするという、言葉と反対である。
一般市民的には「護憲派」は基本的に反戦、ないし平和主義者、「改憲派」は国を守るには戦力も必要、と考えるグループにざっと分けられるだろう。改憲の動機としてアメリカに押し付けられた、という成り立ちに反発して「自主憲法」を制定するという考え方もある。
<理想的な憲法>
私はといえば、当然ながら改憲派に属している。理想としては聖徳太子の17条憲法、および明治維新の五箇条の御誓文を土台とした新しい憲法を創るべきと考えている。しかし、なかなかその理想像が見えてこない(創ってみたいが)。改憲派全般からも残念ながら決定版というべき新憲法案が提出できていないという状況であろう。
理想的な憲法に至るにはまだ時間が必要なのだろうけれども、最近の国際情勢の緊迫化をみると少なくとも自衛隊の合法化は喫緊の課題である。およそ常軌を逸した狂人が最高指導者と呼ばれている不思議な国がすぐそばにある。自衛隊は結構立派な装備と厳しい訓練を積んでいる隊士諸君はそろっているが、なにしろ法的に「戦力」ではないので、自分で作った様々な縛りがあり、どんな無法者が来ても法律をにらみながら防がねばならないという自縄自縛隊である。後ろ手で縛ってボクシングをせよ、とでもいう状況だ。
<日本の劣化の原因は9条>
最近ますます日本人は自分でものを考えなくなっているように思う。マスコミの報道を見ても、事実を述べるだけでその向こうにある原因に踏み鋳込もうとする姿勢がほとんど感じられない。薄っぺらなテロップのような報道が多い。
この原因になっているのが憲法9条だ、と言ったら飛躍しすぎだろうか。しかし私にはどうもそうとしか考えられない。憲法9条が根っこから自分で考える力を日本人から奪っているのである。
日本国憲法前文では、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」とし、9条で1項で戦争の放棄、2項で「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」と宣言している。
にもかかわらず、この国では戦後ほとんどの期間、国民は平和を謳歌し、深刻な危機感はほとんど持っていない。マスコミも現実感覚の乏しい太平楽を並べるばかりである。
なぜか?これは明文化されていないが第9条の第3項があるからである。そこにはこう書いてある。
第3項「危なくなったらアメリカにすがる。」
これだけ尽くしているんだから旦那さんは私を見捨てるはずがない。これが石原慎太郎が「日本はアメリカのメカケ」といったことの意味であろう。
こんな自尊心を失った日本人を見たら独立自尊のために命を懸けた維新の英傑たちは何と言うだろう。改憲は喫緊の課題である。
<護憲派と改憲派>
現行の日本国憲法については「護憲派」と「改憲派」が憲法制定以来ずっと意見対立している。気が遠くなるほどの時間と熱意がこの問題に注がれているが、なかなか「国民合意」に至らない。議論が深まっている様子も見えない。一体どうしてだろうか。
まず「護憲派」であるが、政治勢力では共産党や社民党などのいわゆる左翼、ないし革新勢力がこちら側、対して「改憲派」は自民党が中心だがこれは右派、ないし保守と呼ばれる。革新が守って保守が改めようとするという、言葉と反対である。
一般市民的には「護憲派」は基本的に反戦、ないし平和主義者、「改憲派」は国を守るには戦力も必要、と考えるグループにざっと分けられるだろう。改憲の動機としてアメリカに押し付けられた、という成り立ちに反発して「自主憲法」を制定するという考え方もある。
<理想的な憲法>
私はといえば、当然ながら改憲派に属している。理想としては聖徳太子の17条憲法、および明治維新の五箇条の御誓文を土台とした新しい憲法を創るべきと考えている。しかし、なかなかその理想像が見えてこない(創ってみたいが)。改憲派全般からも残念ながら決定版というべき新憲法案が提出できていないという状況であろう。
理想的な憲法に至るにはまだ時間が必要なのだろうけれども、最近の国際情勢の緊迫化をみると少なくとも自衛隊の合法化は喫緊の課題である。およそ常軌を逸した狂人が最高指導者と呼ばれている不思議な国がすぐそばにある。自衛隊は結構立派な装備と厳しい訓練を積んでいる隊士諸君はそろっているが、なにしろ法的に「戦力」ではないので、自分で作った様々な縛りがあり、どんな無法者が来ても法律をにらみながら防がねばならないという自縄自縛隊である。後ろ手で縛ってボクシングをせよ、とでもいう状況だ。
<日本の劣化の原因は9条>
最近ますます日本人は自分でものを考えなくなっているように思う。マスコミの報道を見ても、事実を述べるだけでその向こうにある原因に踏み鋳込もうとする姿勢がほとんど感じられない。薄っぺらなテロップのような報道が多い。
この原因になっているのが憲法9条だ、と言ったら飛躍しすぎだろうか。しかし私にはどうもそうとしか考えられない。憲法9条が根っこから自分で考える力を日本人から奪っているのである。
日本国憲法前文では、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」とし、9条で1項で戦争の放棄、2項で「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」と宣言している。
<第9条第3項>
これは極めて無防備で、無抵抗主義そのものの内容である。昭和40年代、私が中学のころこの憲法の言わんとするところは聖書にある「だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。」という事だ、と教えられた。それを中国、ロシアという侵略がテーゼの国々、北朝鮮という狂人国家、韓国という日本の領土を占領している潜在敵対国などに囲まれた環境で憲法としているのだから、国民としては心配で心配でたまらない状況である、、、はずである。
にもかかわらず、この国では戦後ほとんどの期間、国民は平和を謳歌し、深刻な危機感はほとんど持っていない。マスコミも現実感覚の乏しい太平楽を並べるばかりである。
なぜか?これは明文化されていないが第9条の第3項があるからである。そこにはこう書いてある。
第3項「危なくなったらアメリカにすがる。」
これだけ尽くしているんだから旦那さんは私を見捨てるはずがない。これが石原慎太郎が「日本はアメリカのメカケ」といったことの意味であろう。
こんな自尊心を失った日本人を見たら独立自尊のために命を懸けた維新の英傑たちは何と言うだろう。改憲は喫緊の課題である。
2017年2月22日水曜日
神武天皇 8
さて、日向を出発した神武天皇の一行は、途中宇佐に寄ったあと一度瀬戸内海から関門海峡を抜けて現在の北九州市黒崎あたりとみられる岡水門(おかのみなと)に立ち寄ったとされている。
私見ではこのころ北部九州では稲作の拡りから人口が増大していたが、開墾技術が未発達だったことから農地が不足していた。そのため東に向って若者達が集団を作って東に向うという大きな時代のトレンドがあった。岡水門は推測するに、こうした若者たちが集って情報収集を行う情報拠点であったのではなかろうか。
若者たちはここで東からくる交易者たちがもたらす情報を得、足りない装備を整え、東に向って旅立った。食料や武器も携えれば船こそが彼らの乗物にふさわしいであろう。
自分たちの将来を拓くために岡水門から船を出した若者たちは進路を瀬戸内にとった。
神武一行もまたそんな若者たちのうちの一集団だったのである。
私見ではこのころ北部九州では稲作の拡りから人口が増大していたが、開墾技術が未発達だったことから農地が不足していた。そのため東に向って若者達が集団を作って東に向うという大きな時代のトレンドがあった。岡水門は推測するに、こうした若者たちが集って情報収集を行う情報拠点であったのではなかろうか。
若者たちはここで東からくる交易者たちがもたらす情報を得、足りない装備を整え、東に向って旅立った。食料や武器も携えれば船こそが彼らの乗物にふさわしいであろう。
自分たちの将来を拓くために岡水門から船を出した若者たちは進路を瀬戸内にとった。
神武一行もまたそんな若者たちのうちの一集団だったのである。
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