『よみがえる神武天皇」を出版してから何通か読者から手紙をいただきました。ありがたいことでございます。おおむね好意的な内容の方が多く、励まされます。中に結構突っ込んだ質問もいただきましたので、ご紹介いたしましょう。
Mさんは定年退職後、古代史に興味を持たれたとのことで、私の本で「すっきりした」と言って頂きました。質問としてはやはり2倍暦の考え方を持っておられる長浜浩明さんの見方との違いをおたずねです。
具体的には、
①神武即位がBC37年は河内潟の時代と少しずれがあるのではないか。
②大和の国による邪馬台国の併合AD277年は台与の朝貢の266年に比べ近すぎないか。
との2点です。これに対しての私のお答えは、
①については、基礎資料の「大阪平野の生い立ち」(梶山・市原)で河内潟は2000-3000年前、そのあとの河内湖Ⅰは1800-1600年前(1972年の資料)としていることから、両者に200年の余地を持っているので、大丈夫でしょう。
②については仮にもっと併合が後なら、「事大主義」の台与はさらに朝貢を重ねたでしょう。また、長浜さんの2倍暦修正は、仁徳紀を古事記の没年齢を優先して18年とされています。私の見方では、年齢記録より在位記録の方が正式で正確であろうと考えていますから、日本書紀に従い2倍修正だけして仁徳紀は44年と見ています。
といたしました。
全てのご質問に答えられるかわかりませんが、これからも興味深いご質問にはなるべくお答えするつもりです。よろしくお願いいたします。
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