いやもっと踏み込んでいえば、「稲作りと神道は一体である」とも考えられる。
伊勢神宮では、毎日天照大神と豊受大神に食事をお供えする儀式(日別朝夕大御饌祭)を含めれば、年間1500回に及ぶ儀式があるという。そして、その儀式の中でも、多くのものが稲作に関わる内容なのである。
主なものを取り上げると:
1月11日 一月十一日御餞 神々が年に一度天照大神と御饌(みけ)を共にする。 |
「としごいのまつり」とも言い、春の耕作始めの時期にあたり、五穀の豊穣をお祈りする。
4月上旬~ 神田下種祭
御料米の忌種(ゆだね)を神田に蒔くお祭り
5月14日 風白祭
天候が順調で、五穀の稔りが、豊かであるようにお祈りする。
6月15日~25日 月次祭
皇室の弥栄、五穀の豊穣、国家の隆昌、並びに国民の平安を祈願する。
6月24日 伊雑宮
御田植祭 伊勢神宮の別宮の神田で行われる田植えのお祭り
9月上旬 抜穂祭
御料米の初穂を抜き奉るお祭り
10月15日~25日 神誉祭
秋の実りに感謝し、皇室の弥栄、五穀の豊穣、国家の隆昌、並びに国民の平安を祈願する、伊勢神宮で最も重要な儀式。
11月23日~29日 新嘗祭
宮中で新嘗祭が行われる際、神宮では天皇陛下の幣帛を奉る奉幣の儀を行う。
12月15日~25日 月次祭
6月の月次際に順じます。
すなわち、伊勢神宮の年間行事は、稲作のスケジュール管理表そのものと言っても過言ではないのである。
「神道と米作りがセットになって大和の国によって広められた」という私の仮説は、至極当然のことを述べているだけなのかもしれない。
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